干し芋タツマの商品一覧

2013年5月の“お宝ほしいも”

生産量が極めて少ない静岡県磐田市産の人参芋です。タツマでも継承している兼六種の丸干し芋です。

静岡産の中でも最高に美味しい干し芋が兼六種の人参ほしいもです。
今月は丸干し芋をお届けします。

静岡県の遠州灘の御前崎沖で、江戸時代に薩摩藩の船が座礁しました。
薩摩藩の遭難者を救助したことから、門外不出のサツマイモが静岡県に伝わりました。
静岡県は干し芋発祥の地です。
サツマイモが伝わってから30年余りで干し芋が誕生したことが記録されています。

今では茨城県のひたちなか市周辺で、国産干し芋の約9割が生産されています。
茨城県の干し芋産地は、サツマイモ栽培の北限地であることから、高品質の干し芋用にサツマイモが育つこと、この産地以北はサツマイモが収穫できないために、保存食としてのサツマイモ=干し芋が北で重宝、喜ばれたため、静岡県の干し芋産地に比べて、茨城県の干し芋産地の方が、他の産業が発達しなかったため等の理由で、現在ではひたちなか市周辺が国産干し芋の産地になっています。

サツマイモを加工した干し芋ですが、サツマイモの品種で様々なものができます。
農産物ですから、その土地と気候により適したサツマイモの品種も異なります。
静岡産と茨城産では、干し芋用として異なる品種のサツマイモが生産されるようになりました。

静岡産の主流品種は、いずみ種と人参芋です。
いずみ種はいずみ13号という品種で、これは茨城でも作られています。
そして、私の見解では静岡産よりも茨城産の方があきらかに『いずみ』は高品質にできます。
それに対して人参芋はこと兼六種については、素晴らしい干し芋が静岡県磐田市でできます。
これも私の見解ですが、静岡産干し芋の中では、磐田市産の兼六種の人参芋が最高峰だと確信しています。

しかしながら、磐田市では現在干し芋農家はほとんど残っていません。
その残っている農家もほんのわずかしか生産していないのが現状です。
今月のお宝ほしいもは、静岡県磐田市産の兼六種の人参芋の丸干し芋です。
なかなか手に入らない干し芋になってしまいました。

干し芋はサツマイモだけが原料で、お日様の恵みを受けた、自然が生み出した優れた食べ物です。
そして歴史ある伝統食です。
その素晴らしい干し芋を継承していくのがタツマの役目だと自負しています。
静岡県磐田市で脈々と生産されていた兼六種を、茨城で生産して継承に努めています。その大もとが今月のお宝ほしいもです。ご堪能ください。

2013年5月2日 株式会社タツマ 福井保久